2020.05.29
コンテンポラリーな設計(^^)/設計部の山田です。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます!
今回は、初めての設計業務、お客様の図面はどうやって描かれているのかについて、書いていきたいと思います。
弊社との打ち合わせで図面を見る機会があった方には、どうやってお客様の図面が作られているのかを知って頂いて、今後の打合せの参考にして頂ければと思います。
また、建築設計系の企業(建築設計にも様々な種類があります)に就職を検討している方には、初めての設計業務がどうなっているかを一例として知って頂ければと思います。
・初めての設計業務
大学を卒業して、初めて設計をさせて頂くにあたって、様々な壁がありました。特に大きな壁は大きく分けて4つです。
1、学校のCADソフトとの違い 2、建築関係法令集との戦い 3、効率的な設計方法 4、実務の図面はお客様の為にあるということ
まず(1、学校のCADソフトとの違い)ですが、線の引き方から削除の仕方まで、ほぼ全て1から勉強しなおしました。今でも「こんな機能があったのか」と驚かされることがあります。
次に(2、建築関係法令集との戦い)です、時々お客様に「この図面のここ~できますか?」と聞いていただくことがあるのですが、私はまだはっきり答えられない時があります。その原因の一つが、
この建築関係法令集です。大学での単位は取れましたが、実際の業務とは違いが大きいです。大学では重要と教えられていたことが、実務ではあまり必要がなかったりします、その逆もあります。法令集に明記されていないこともあります。
私は今、設計者として知っていて当たり前なことを社長や、他の設計者、現場監督、営業担当、お取引先様に助言を頂きながら覚えている段階です。
そして、(3、効率的な設計方法)です。私は学生時代、使えるだけの時間を使って徹夜もしながら、模型制作やプレゼンボードを作っていましたが、社会人でそれはできない、ということに気がつきました。
線を1本描くだけで法令集を調べたりしますので、学生の時より圧倒的に時間がシビアだと感じています。自分の成績の為の図面から、お客様の工事の為の図面に変わったわけですから、効率的に正確に描くべきですね。
これからどう対処していくかが、私の大きな課題です。
最後に、(4、実務の図面はお客様の為にあるということ)です。「線を1本多く描いただけでも建物の値段が変わることがある。」と社長に教えて頂きました。
営業担当は「お客様への貢献」に重きを置いて営業を行っていることを、前回の私の記事で紹介させていただきました。その他にも社内の会話では「お客様がどう考えるか」を基準にしている場面をよく見かけます。
私はコンセプトに重きを置いている大学の授業を受けてきましたが、弊社では、お客様の意見をしっかりとくみ取ったうえで、コンセプトや図面に反映すべきだと思いました。
お客様の為の工事の図面である以上、自分勝手な線は描けないというわけです。(何が自分勝手な線か、少しずつ理解しています(´▽`))
・(お客様に図面を正確に素早く届けたい)線の引き方の様々
お客様と打合せが終わった段階で、社長はその場で図面を仕上げることができますが、私にはまだその技術がありません。ある程度真似はしますが、時間もかかるし動線計画的にも効率が悪かったりします。
住宅だと、廊下と部屋のバランスでは部屋ができるだけ広い方が嬉しいですよね。なので、1度持ち帰らせていただいて、じっくり検討しています。
ですが、なるべく早く新しいプランをお見せできるように、PC上ではできるだけ少ない手順で線を引く必要があります。(以下、線の引き方の多様性です)
(1、クリックのみで引く 2、Ctrl+Cで複製する 3、小タブコマンドで複写を選ぶ 4、状況に合わせて鏡反転複写をする 5、DXFで読み込む 6、自動で出す 7、その他の複写コマンド)
線を出すだけなら私が知っている7パターンか、それ以上の項目があることになります。また、その組み合わせも様々です。
その中でも状況に合わせて「1番最短であろう線の引き方」を意識して図面を描いています。(まだ最短の製図力では有りませんが、少しずつ描き方が変わってきています)
こうして、お客様にプランをできるだけ早く届けれるように、私は線の引き方について色々考えています。
今回は「初めての設計業務」と「どのようにして図面が描かれているか」を少しだけお話させていただきました。わざわざこの記事を見てくださった方の参考になれば幸いです。
余談ですが「わざわざ」は「態々」と書くようです。設計の先輩、沼田さんに教えて頂きました。賢いです(´▽`)
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました(^_^)