右は氷水を入れて左はお湯を
顧問の坪内です。
いつも池本工務店の事業にご支援ご協力いただきまして、ありがとうございます。
前回は『コーヒーカップと熱伝導』のサーモカメラ撮影のグラフの見方についてお話しました。
さらに、リラックスタイムには友人の娘さんでアコーディオン演奏者、竹廣類さんの音楽を聴いていただきました。
今回はガラスコップに氷水を入れたものとコーヒーカップにお湯を入れたものをテーブルに置いて、
『対流』の話をしたいと思います。
熱の伝わり方には『伝導・対流・輻射(放射)』があり、熱は高いところから低いところに移動する性質があると学習し、
更にコーヒーカップの温度を測定して熱伝導の性質を知りました。
氷水とお湯を入れたコップのサーモ撮影
左側はガラスコップに氷水を入れたもので、右側はコーヒーカップにお湯を入れたものを、
テーブルに置いてサーモカメラで撮影したものです。
今日の室内環境は
室内温度 26.5℃
室内湿度 65.7%
室内体感温度 27.6℃
露点温度 19.5℃
左側の氷の温度 0℃
右側のお湯の温度 63.0℃
氷水のプを横から撮影
対流は、気体や液体(流体)か暖められて温度差が出来ると、
それに対応した密度差が作られ浮力が生じ、移動・循環して熱が伝えられる現象です。
「通常は『やかん』に水を入れて下からガスで熱した時、
水の一部の温度が上昇すると密度が小さく軽くなるために浮力が生じて流動が発生し、
『やかん』の中で上昇します。
周囲の水がそこに流れ込むため循環(対流)が生じ、
時間の経過と共に温度が上昇しお湯が沸く訳です。」
と言うような話をしますがここではどうでしょうか。
右側のコーヒーカップには既にお湯が入っています。
最初お湯はコーヒーカップを熱伝導で温めます。
次にコーヒーカップの表面は周囲の空気の対流で冷やされます。
冷やされたコーヒーカップはお湯を周囲から冷やします。
お湯の周辺部は冷やされて密度が小さくなり、お湯は重くなり沈みます。
そこで下降する対流が発生するのです。
左側の氷水の入ったガラスコップはどうでしょうか。
ガラスコップには氷が入っています。
ご存じのように氷の温度は0℃です。
氷は水の中で溶けます。
この時の水は周囲の水よりは密度が小さくなり(?)下降します。
ガラスコップに接する室温は26.5℃なのでガラスコップに接する水は温められ上昇しますので(?)ここで対流が発生します、
と言いたいところですが、実は水は面白い性質を持っています。
そうです、水の密度が一番小さいのは4℃ですのでこのコップの中で一番底の部分にある水は4℃となります。
ガラスコップの中では水の中に0℃の氷が浮いておりその周囲は氷の溶けるまで0℃となります。
氷水のガラスコップを横から撮影

氷水のガラスコップを横からサーモ撮影
そこでこのガラスコップを真横から撮影し、サーモ撮影をすると上記のようになります。
ガラスコップの厚みが邪魔をして、氷が接している(サーモ映像の上部左側の青色の濃い部分)も表面温度が9.3℃となり、
他の箇所はもっと温度が高くなり表面には結露水(露点温度19.5℃)まで付いてコップ内の温度とは差があり、
何の意味もない試験となりました。
流体の対流を可視化するというのは素人には非常に難しいことが良く分かりました。
サーモカメラ撮影の試験で対流を学ぶ事はこれぐらいにしておきます。
コンピューターが発達してあらゆる解析が早く行われるようになりました。
先日も日本で作られたスーパーコンピューター『富岳(富士通)』が世界一に・・・・・・等のニュースがありましが、
あらゆるものがシュミレーション出来るようになっても、
流体の事象を目視する技術はあまり発達していません。
古くは空気中ではタフトと呼ばれる軽くヒラヒラする布や発煙筒の煙系のもので試験を行いました。
今では目視できる浮遊体を工夫して高速度・高感度カメラで撮影するようです。
液体も同様で前述のように想像で文章化しているものが多く、多分間違っていないと思う程度です。

破損した萱葺き屋根の小屋裏
上記写真は数年前に萱葺き屋根(カンズメ屋根)の雪害被害を修理した時、
小屋裏で屋根の被害箇所を見上げて撮影したものです。
この時埃等の浮遊帯が太陽光に晒されて目視できたのです。
残念ながら写真では移動している空気の流れは見られませんが。
そう言う訳で対流に関してはこれ位にしておきます。
ただ、対流によるシュミレーション化は非常に発達しており、
特に現在はコロナ禍のウィルスの飛散関係での使用は多く実用化されているのが現状です。
又、冬季における窓際で冷気により空気が冷やされ下降する現象はコールドドラフト現象と呼ばれ、
冷たい空気が下がることを言い結露発生のメカニズムになります。
これはまた結露の解決策の時にお話しします。
熱放射
熱放射物体表面から放出される電磁波による熱移動現象を放射といいます。
地球上のすべての物は太陽のエネルギーを受けながら互いに影響を与えて生きていることが良く分かるには、
この熱放射(輻射)を知れば良いと思います。
私は、あらゆる『気』はこの「電磁波」ではないかと思っています。
間に遮るものが無い時には、いくら遠くてもこの電磁波を受けるのですから。
このような波のお話を次回致します。
ありがとうございました。