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2020.10.03

熱の移動と水分子を考える その⑧『事務室の住環境』

顧問の坪内です。
いつも池本工務店の事業にご支援ご協力いただきまして、ありがとうございます。


本社事務室

前回は、番外編として「明石焼き『よこ井』のおばちゃん」を紹介しました。

私はおばちゃんとの会話が少なかったので、少し残念な旅でした。


勿論、玉子焼き(通称:明石焼)も結構なお味でした。皆さんも一度行ってあげてください。

そして、その後の「酢だことキュウリの和え物」・「大根おろしとしらす干し」での一杯で元を取りました。


さて、それでは本題に入りましょう。

今日は株式会社池本工務店本社の事務所の住環境のお話です。

下記は大阪管区気象台の令和2914日の1時間毎の気象です。
測定時間は15時頃でしたので、黄色で示した時間帯です。


大阪管区気象データ(令和2年9月14日)

その時わが社屋上での
外部環境は下記の状態でした。

① 外気温度  28.4
② 相対湿度  54.2
③ 体感温度  29.6
④ 露点温度  17.6

この時の事務所の住環境は

⑤ 室内温度  26.6
⑥ 相対湿度  54.9
⑦ 体感温度  27.4
⑧ 露点温度  17.1

です。


本社事務室のサーモデータ

上記は令和293015時の本社事務室のサーモ撮影画像です。

M1.M2.M3
・・・・・・の各点の温度は

① M1 蛍光灯                  36.1
② M2 クーラー掃き出し口          23.4
③ M3 南面内壁                28.3
④ M4 南面ガラス窓+ブラインド     31.0
⑤ M5 K女子の顔               29.9
⑥ M6 掛けてある上着          27.0
⑦ M7 A女子の顔               32.0
⑧ M8 天井                     27.4

となります。
更に青い四角で囲んだヒストグラムの温度百分率分布は下記図のようになります。

この図の中の
① 最高温度      39.7℃(蛍光灯)
② 平均温度      27.8℃
③ 最低温度      21.3℃(クーラ吹き出し口)
④ 室内温度      26.6

⑤ 撮影者の平均温度  29.0(露出部の平均体温を仮定)


となります。

これらの温度をヒストグラムの図に落とし込むと


ヒストグラクの温度分析

となります。

この図で撮影者の皮膚表面温度を29.0(通常頭の温度は3032℃程度です)と仮定しています。

緑色実線(26.6)は室内温度、緑色破線(27.8)はヒストグラムの中の平均温度です。

撮影者の右側は蛍光灯部、内壁体部、ガラス窓部等で、人体温度より高い電磁波を受けることとなります。
一方左側はクーラー吹き出し口、天井、掛けてある上着に向かって、人体から電磁波を発することになります。

この電磁波の影響は室内温度26.6℃が緩衝材となり(室内温度+高温物体温度)1/2で計算されます。

またこの時、室内温度が人体温度のー2℃程度であれば快適と考えられます。
その温度は27度なのでこの事務室の熱に関する住環境は合格と言えます。

いつも「暑くない?・寒くない?」と温度・湿度・コロナ禍に気を使っておられる専務に感謝です。

赤い実線位置の水平温度の分布を見ると
① 最高温度     36.8
② 平均温度     27.2
③ 最低温度     24.9
④ K女子の頭の温度 29.9(緑色実線)


赤色水平部の温度分析
 
この図でK女子の頭の温度は29.9℃で、この温度より高い温度の箇所は3箇所あります。
その温度分布域は狭いものです。
したがってK女子が「熱い」と叫ぶことはありません。

更に下記図は、左が黄緑実線垂直位置(内壁)と右黄緑破線位置(ガラス窓)の温度分布の比較です。


黄緑垂直部の温度分析

左右両方の図でオレンジの人体温度(29)と緑のK女子の頭の温度(29.9)は内壁温度より高く、
ガラス窓温度よりも低くなっています。

この事はK女子の頭は内壁からは電磁波による熱輻射は受けていないけれど、
ガラス窓からは電磁波による熱輻射の温度影響を受けているのです。

余談ですが、もしもガラス窓とK女子の間に衝立があれば電磁波は遮られ熱輻射の影響を受けない事となります。

通常は輻射熱の影響は(室内温度+高温物体温度)1/2で計算されますが、
実際には空気の熱伝導や空気の対流の影響もあり難しいものとなります。

少しは「熱伝導」「熱対流」「熱輻射」について理解出来ましたでしょうか。

このような知識は50年前の学生時代の私より遥かに高水準ですが、
今では当たり前のようなに使用されており科学の進歩を感ずるのです。

これまでの知識を少し頭に残して、次回からは「水」の事を知り、
結露や雨漏りの知識を増やしたいと思います。

どうもありがとうございました。