2020.12.19
顧問の坪内です。
いつも池本工務店の事業にご支援・ご協力いただきまして、ありがとうございます。
『洗面所の壁にカビが生えました。何故なんだろう?』の続きです。
親しいお施主様から「洗面所の洗濯機と壁の隙間にカビが発生した。」と質問があり
その理由説明と解決方法を求められました。
早速お宅をお伺い現状を調査しました。
窓の右下面にカビの発生した跡が確認されます。
ここには柱の出巾の寸法の収納箱があったようです。
早速、洗面所の温度分布を探ってみます。(洗面所の温度・相対湿度分布)
1.下図はカビの発生した、洗面所(右側)と風呂(左側)の平面図です。
洗面所と浴室の平面図
どこのお家も同じような洗面所の器具の配置です。
①洗面所の入口に洗面台が有ります。
・更に壁際近くに洗濯機が設置されています。
・洗面台と洗濯機の間に(写真では洗濯カゴ)電気ストーブが置いてあります。
②洗濯機と内壁の間にバスタオルや洗剤を置く収納箱が有ります。
・この収納箱はスペースを取らないように出来る限り壁に密着して置かれています。
③この内壁にカビが発生したのです。
・この収納箱を移動した時にカビを発見した。
2.次に風呂の換気状況です。
①風呂の内部は湿気の排出を考えて、使用後に風呂の窓を全開します。
・当然、窓から冷気が進入してくるのでバスルーム全体が寒くなって来ます。
・バスルーム壁に付いた結露水は壁の温度が低くなるため蒸発し難い状態です。
・更に急いで換気をしようと考えバスルームの換気扇を廻します。
②隣の部屋・洗面所の窓を閉めたまま。
・強制換気をすると空気の流れは、より流れ易いとこから空気を引っ張ります。
・この青い矢印曲線のように換気されます。
③換気扇近くの風呂の窓から流入した空気を換気扇で排出する事になり効果が半減します。
(ほとんどの家庭がこのパターンで生活しています)
④ここでは茶色矢印の洗面所入口の扉を閉めて
・緑色矢印のような空気の流れを作るために
・洗面所の窓を開けて換気をするのがより効果的となります。
3.下図はカビの発生した、洗面所の現状写真に縦断を組み合わせた概念図です。
①断面図右の一番下は実写真の中ほどにある(緑色破線位置)窓下の巾木位置の角です。
・写真正面の窓下にカビの発生域が確認できます。
・窓際に密着して置いていた収納箱を移動したところ、広範囲にカビが発生していました。
②お施主様は風呂に入る時には
・「電気ストーブを付けて温めているのに」
・何故カビが発生するのかと疑問に思われています。
・人の行動と建築環境(カビの発生する条件)とのバランス破壊を理解する必要があります。
・ここでは電気ストーブを付けていてもカビ発生には何の効果もありません。
・即ち外壁に接する内壁の表面温度を上げる事、絶対湿度を下げる事に寄与していないのです。
③電気ストーブを付けても
・暖かい空気は上昇します。
・反射鏡からの赤外線熱はバスルーム側の壁を温めますが、
・カビの生えている面の壁は影響有りません。
④縦断面図(概念図)で解説します。
・窓下には窓から侵入した冷気が床面に下降(コールドドラフト現象)しています。
・下降した冷気はさらに床に沿って奥へと進みます。
縦断面図(イメージ図)
⑤洗面所の温度分布は下図のようになります。
・右側室内とストープによる暖気で天井面は暖められます。
・これらの温度分布を赤外線サーモ写真で確認します。
4.ここで、温度(室内温度)と相対湿度と露点温度・絶対湿度について考えてみます。
少し復習しますと、、、
①室温
・部屋など屋内の温度のことです。
・前回お話しました暖房器具による室温の温度分布のように室温は測定位置で異なります。
・室内温度を厳密に測定するには高位置、中位置、低位置の温度計が必要となります。
②相対湿度
・空気中には温度ごとに水蒸気を含むことが出来る量の限界(飽和水蒸気量)が決まっています。
・その限界までのうち何%含んでいるかを示しています。
・つまり、相対湿度は空気中に含まれる「水蒸気の割合」を百分率で表します。
③絶対湿度
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現状写真 |