2021.02.27
顧問の坪内です。
先週は蝋梅(ろうばい:黄色)、八重寒紅や紅冬至(どちらも赤)、冬至梅(白)などを鑑賞しながら、やっと梅林の中でうろうろすることが出来ました。
所々にこのような短歌を書いた短冊が有ります。
赤染衛門さんの短歌
この短冊には
「君とこそ春来ることも待たれしか梅も桜もたれとかは見む」
と赤染衛門(あかぞめえもん)さんの歌がありました。
(あなたと一緒だからこそ春の訪れも待たれたのだ。梅も桜も、誰と共に見ればよいのか)
などと歌われていました。そうです、これは赤染衛門さんの旦那さんが亡くなった次の年の春に詠まれた歌らしいのです。何だか香りとともに歌の中に引き込まれそうですね。
梅の歌と言えばやはり
『 東風(こち)吹かば にほひをこせよ 梅花(うめのはな) 主なしとて 春を忘るな 』
でしょう。
そうですあの天神様で有名な「菅原道真」公の歌です。
平安時代の貴族・菅原道真が、平安京朝廷内での藤原時平との政争に敗れて遠く、九州大宰府へ左遷されることとなった延喜元年(901年)、屋敷内の庭木のうち、日頃からとりわけ愛でてきた梅の木・桜の木・松の木との別れを惜しんだ。その時、梅の木に語りかけるように詠んだのが、この歌らしいのです。
また別に
『 東風ふかば にほひをこせよ 梅の花 あるじなしとて 春なわすれそ 』
の歌もあり、どらがホンマモンか、いつ頃詠んだのか、意味はどう違うのか等、高校時代の古典文学の先生(錦織)が講義されたような気もします。この先生は出雲の松江出身でしたので、ひょっとして今を盛り『テニスの貴公子:錦織圭』の親戚なのかも。しかし50年以上前の50歳以上の方でしたのでもう亡くなっておられるでしょうけどと脱線しております。
そして天満宮には有名な『飛梅』があります。
太宰府天満宮の『飛梅』
飛梅(とびうめ)は、福岡県太宰府市宰府(旧・筑前国御笠郡太宰府村)にある太宰府天満宮の神木として知られる梅の木の名称で、一説には道真恋しに京都から九州まで飛んで行ったとか。
樹齢1000年を超えるとされる白梅で、本殿前の左近(本殿に向かって右側)に植えられており、根本は3株からなる。太宰府天満宮に植えられた梅のなかではいちばん先に咲き始めるとされています。太宰府に行かれた時には是非ご覧ください。 以上は太宰府天満宮のHPより
奇しくも今日は2月25日で道真の命日とか。
話が「飛んだ梅」の内容となりましたので大阪城に戻ります。
鹿児島紅 A
鹿児島紅 B
今年の大阪城のおすすめの梅は『 鹿児島紅 』らしく、あちらこちらに多く点在していました。
散歩中のワンちゃん
こんなワンちゃんたちも楽しそうにしていました。
楽しいのは人間だけではない様です?
人と梅に囲まれた大阪
さて、大阪城は上町台地の痕跡を上手く利用して造られているとか。
雁木坂を上って帰ります。
帰りながら南から北に向かって降る坂道の様子や、本丸と二の丸東側との高さの違いを良く見ると城内の高低差がよく分かります