2022.01.29
顧問の坪内です。
いつも池本工務店の事業にご支援・ご協力いただきまして、ありがとうございます。
さて前回は奈良地区住宅のカラーベス系屋根面上から見た「地衣類」「藍藻類」の観察でした。
今回は、非常に親しくして頂いた先輩の同町内会のお施主さまです。
古墳好きの人達の念願であった古墳群、
堺市の「百舌鳥」、羽曳野市・藤井寺市の「古市」の2つからなるものが
2019年7月6日、ユネスコ世界遺産委員会で大阪初の世界遺産に登録されました。
百舌鳥・古市古墳群は、4世紀後半から6世紀前半にかけて
200基を超える古墳が築造された巨大古墳群の中にあるものです。今回はその中の一つの古墳のお濠に面した、
常時湿気の多い環境の屋根です。
諸事情で、場所の詳細は記載できません。
世界遺産の古墳群
今回の屋根材は昭和59年頃より発売されて、
日本国の新屋根材の中で一世を風靡した「アーバニー」と呼ばれたものです。
特徴としては屋根本体に2本のスリットの入ったものです。
細かな縦ラインが入っていて、天然スレートの乱葺き施工のようなデザインです。
この製品を外観から観察した写真を「2021.11.20のブログ」で紹介しました。
この時の建物は比較的新しくて、顕著な「地衣類」の付着は確認されませんでした。
それに比較して今回の物件は少し時間が経過していて、
環境も異なるので興味のある処です。
在来木造2階建で寄棟屋根の大きな住宅です。
木造2階建て 住宅
屋根伏写真は上方が北位置です。
これから説明する写真の位置を①~➇の番号で記します。
グーグルマップの屋根伏写真
早速、屋根の上に上がって調査して見ましょう。
屋根勾配は少し急で、6寸勾配ほどあります。
屋根工事をする時には屋根足場の必要な勾配です。
取りあえず、大棟(水平棟)に上がって見ます。
①水平棟の向こうには古墳の森が見えます。
① 高い 水平棟
②の水平棟の位置からお濠に向かって観察します。
右側に「地衣類」の付着が2箇所見られます。
その向こう側には天窓が設置してあります。
天窓周りの側面には「地衣類」の付着はありません。
天窓の下部には「地衣類」の付着が見られます。
②「地衣類」と天窓が確認される
③天窓の下部を拡大して確認すると「地衣類」の付着が見られます。
屋根上流からの雨水は天窓側面を流れて行きます。
従って、天窓下部は雨量が少ない場所となります。
③天窓下箇所の「地衣類」
天窓周りの側面には「地衣類」の付着はありません。
⑥天窓の下部には「地衣類」の付着が見られます。
先ほどの天窓下と比較すれば「地衣類」の量は少ないように見えます。
⑥天窓下の「地衣類」
➇は雨量の集中する谷部です。
全体的に「藍藻類」付着が有ります。
しかし、「地衣類」の付着は見られません。
⑧雨量の集中する谷部
このように、ここの屋根の上では特徴ある「地衣類」の付着が見られました。
この現場はまだまだ説明したい写真があります。その内容は次回といたします。
下記写真はインターネットにあった「地衣類」の写真です。
多くの写真を勝手に編集しました。
これから少しずつ掲載します。
勝手に編集した「地衣類」写真そのⒶ
どうもありがとうございました。