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2022.05.21

住宅の外部環境と小屋裏・内部環境を考える その ㉜ 『 屋根の霜模様 ➂ 』 

顧問の坪内です。

いつも池本工務店の事業にご支援・ご協力いただきまして、ありがとうございます。
今回の霜シリーズのスタートの文章です。
自宅を出て、まず北に進みます。
近鉄線路沿いにたどり着くまでは少しの下り坂となっています。
この日は201222878分の出勤です。
右側のお家は解体されて新しく洋風な住宅が建築中です。
さらに少し進むと和風な陶器瓦の屋根の住宅があります。
その次の角を右折することもできますが、そのまま進んでいきます。

この右折すると直ぐの風景がこの写真です。
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軒の住宅のカラーベストの屋根には多くの「霜」が降りています。

    「霜」の降りている2軒の住宅


切妻で3.5寸・5寸の2種類の勾配の屋根があります。
左側3.5寸勾配屋根には均一に「霜」が降りています。
右側5寸勾配の屋根には変形した模様の「霜」が降りています。

       2種類の屋根勾配住宅


その左側の住宅です。
非常に気になる「霜模様」です。
実はこの「霜模様」とは少し長い間付き合って頂くことになります。
この屋根の「霜模様」は4つの特徴があります。

1. 屋根面で「霜模様」の濃淡が3種類あります。
2.
 縦ラインの模様の濃淡があります。
3.
 左側には均一で一定の模様があります。
4.
 平面の模様にも濃淡があります。
何故なのかの答えはこれからじっくりと探っていきたいと思います。

   木造2階の半切妻陶器S瓦屋根


2021.05.29住宅の外部環境と小屋裏・内部環境を考える その⑥ 『 農家小屋の錆びた屋根 』 
のブログで次のような内容を記しました。
『実は通勤途中に見かけた自動車の屋根に霜降したものでした。
さて下の写真は同様に通勤途中に路上駐車された自動車に霜降したものです。
建物と同様に車のフロントガラスや屋根に霜降しています。
車を構成している材料は鉄とガラスです。
鉄やガラスは材料として熱伝導率は高く冷気が室内に入り易いのです。
日本の住宅は基本的に木材が多く、
鉄やガラスより熱伝導率は低いので熱が伝わるには時間が掛ります。
車のフロントガラスや屋根に霜降するのは住宅の軒天上の屋根と同じ現象で白くなるのです。』


     車や草にも霜降している


 『 屋根の霜模様 ① 』 のブロクで
少し下って行くと線路の向こうに住宅が観えます。
手前の住宅は3軒続いているようです。
切妻の向き違いの住宅です。
実はこの3軒続きの住宅の両側2軒の屋根比較は少し先の報告となります。

と記しました。
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軒は全く同じデザインの住宅です。
テレビアンテナの位置で異なる住宅と分かります。
住まい方の違いで、屋根上の「霜模様」を観察することが出来ます。
左右の写真を比較すると、右側のシャッター窓の開閉が異なります。
よく観察すると左側屋根の「霜」の付着量が少ないようにも見えます。
   
 左側に電柱があり、テレビアンテナの無い住宅           テレビアンテナが中央にある住宅



前々回は奈良気象台の気温・露点温度・水蒸気圧等の1時間毎のデーターで
「霜」の発生し易い日と特定出来ました。
前回は大阪管区気象台の気温との比較でした。奈良の気温が3.6℃低い事が分りました。
下記の黄色縦ライン部分は「2012.02.28 奈良気象台の気温・相対湿度の10分毎のデーター」の一部です。
黄緑色横ラインは最低温度午前650分の-4.3℃で相対湿度が82%です。


            2012.02.28  奈良気象台の気温・相対湿度の10分毎のデータ


上記の表から外気温と相対湿度の散布図を作成します。
縦緑色ラインは2012228日午前9時20以前の気温が4℃以下の外気温度・相対湿度エリアです。
気温が0℃以下の時間は相対湿度がほぼ70%を超えています。
気温が4℃以上になると相対湿度は50%以下から30%近くなり過乾燥なります。
最低温度は午前650分の-4.3℃で相対湿度が82%です。

                2012.02.28  気温℃・相対湿度%グラフ
      


気象台で温度・相対湿度を測定はできますが、「霜」の発生は水蒸気量に関わります。
水蒸気の量を表すのには通常絶対湿度(水蒸気圧)を使います。
現在、各気象台では10分毎のデーターは相対湿度で、1時間毎のデーターは水蒸気圧で表しています。
下記グラフは1時間毎の気温・水蒸気圧を表にしたものです。
最低温度は6時で-4.1℃で水蒸気圧は3.7hPaです。

                2012.02.28の奈良気象台の外気温、水蒸気圧


少し詳しく水分の動きについて勉強しました。
あちこちの文献を読むと高等学校の化学の教科書に
「水の三態」として記述してある内容で以下のようなことがありました。
そう言えば高等学校は「化学」より「物理」が好きで、「化学」を疎かにしていた事を思い出しました。
今回の「霜」についての内容を理解するには非常に分かり易いので、拝借して記します。

一般的にどの物質にも、固体・液体・気体の3つの状態があると言われています。
これを物質の三態(さんたい、three states) と言います。
そして物質の温度や圧力を変化させていくと、物質の状態が変わります。
物質の三態は、物質を構成する粒子の集合する状態によって決まります。
粒子の熱運動の激しさと、分子同士に働く引力との関係によって決まっています。
一般的に温度が上がると 「固体→液体→気体」 と変化します。
このうち固体が液体になる変化を融解呼び、液体が気体になる変化を蒸発(気化)と呼びます。
一般的に温度が下がると「気体→液体→固体」と変化します。
このうち気体が液体になる変化を凝縮(液化)と呼び、液体が固体になる変化を凝固と呼びます。
状態が変わっても物質の名前は変わりません。
例外として水(H2O)は変わります。
水は固体を特別に氷、液体を水、気体を水蒸気と呼びます。
そしてどのような状態でも化学式は変わりません。
純粋な純物質において固体が液体になる温度は物質ごとに決まっています。
その温度をその物質の融点と呼びます。
同様に液体が気体になる温度をその物質の沸点と呼びます。
大気圧での水の融点は0度、沸点は100度と言われています。


              水の三態図


2012.02.28 の露点温度と水蒸気圧の関係をグラフにし、
水の三態図に落とし込むと上図のオレンジ破線箇所になります。
下記の露点温度と水蒸気圧の関係は気温と相対湿度から計算された数値です。
なにやら楽しそうなグラフとなりました。

                2012.02.28の奈良気象台の露点温度、水蒸気圧



この三回で少しだけ屋根の「霜」模様の知識を得る事が出来ました。
次回からは手元にある写真を観ながら屋根の「霜模様」について更に掘り下げて考えたいと思います。

ありがとうございました