2022.06.04
自宅から近いところからA邸、B邸、C邸・・・・・・とします。
まずA邸は①2007.12.27が7時台で気温 0.1℃で良く写真を見ると既に日が当たっています。
そして「霜」の付着具合見るとこの4枚の写真では一番少ないように見えます。
それでも当日の気温が高いのは➂2011.01.22が8時台で気温 2.0℃となっています。
午前1時から7時までの気温とグラフ(細い青線)を見ると7時まで少しずつ気温は下がっていますが、
0℃以下になっている時間帯は有りません。
① A 邸 2007.12.27の屋根
少し角度は異なりますが②2008.02.15が7時台で気温 –1.1℃の写真です。
2007.12.27よりはかなり多くの「霜」が付着しています。
上のグラフでは赤い太線です。
午前1時には1.3℃の気温が徐々に下がり午前6時には-1.6℃迄下がっています。
1時から7時までの「霜」の着き具合を気温降下で表す線を「着霜曲線」
(私は単に「冷え込み曲線」と呼びたいのですが)と呼んでいるならば
①2007.12.27は午前1時では気温が1.6℃で高く、「着霜曲線」も急ではありません。
②2008.02.15は午前1時では気温が1.3℃で少し高い程度ですが、
「着霜曲線」が急になって午前7時には-1.1℃になっています。
② A 邸 2008.02.15の屋根写真
そして➂2011.01.22が8時台で気温 2.0℃の時の写真です。
2008.02.15より少し「霜」の付着量が多いようにも見られます。
上のグラフでは赤くて太い破線です。
午前1時には-0.7℃の気温が午前3時には-0.4℃まで上がり午前4時には急激に-1.4℃迄下がっています。
それから徐々に上がって午前6時には0.7℃と7時にはほぼ同じの0.7℃となっています。
1時から7時までの「霜」の着き具合の「着霜曲線」は上がったり下がったりと蛇行しています。
「着霜曲線」がこのような曲線を描くのは非常に珍しいのではないかと思います。
➂2011.01.22は暦の上では大寒なので寒気団が南下してこのような異常な動きをしていると思われます。
③ A 邸 2011.01.22の屋根写真
今回の調査で一番気温の低い④2012.02.28が7時台で気温 -3.7℃の写真です。
①2007.12.27が7時台で気温 0.1℃
②2008.02.15が7時台で気温 –1.1℃
➂2011.01.22が8時台で気温 2.0℃
よりはかなり多くの「霜」が付着しています。
上のグラフではオレンジ線です。
午前1時には-2.2℃の気温が徐々に下がり午前6時には-4.1℃迄下がっています。
午前1時から6時まで「霜」は徐々に付着していると思われます。
全体的に気温は低く「着霜曲線」も午前6時-4.1℃に向かって徐々に下がっています。
④ A 邸 2012.02.28の屋根写真
このシリーズのその 32 『 屋根の霜模様 ➂ 』 で次の様な文章を書きました。
非常に気になる「霜模様」です。
実はこの「霜模様」とは少し長い間付き合って頂くことになります。
この屋根の「霜模様」は4つの特徴があります。
1. 屋根面で「霜模様」の濃淡が3種類あります。
2. 縦ラインの模様の濃淡があります。
3. 左側には均一で一定の模様があります。
4. 平面の模様にも濃淡があります。
何故なのかの答えはこれからじっくりと探っていきたいと思います。
実は①2007.12.27と②2008.02.15の写真と➂2011.01.22と④2012.02.28の写真では妻部分が異なります。
下の写真がA邸の2007.12.27の妻部分の写真です。
小屋裏部屋があり、妻部にはジャロジー窓が取り付けてあります。
ケラバの出は余り無く300mm程度と思われます。
この300mmの出が屋根材のケラバ部分に霜の付着で白くしています。
そしてこのジャロジー窓です。
ジャロジー窓は気密性が悪く、細いガラス板間の隙間から冷気を呼び込む装置となるのです。
このジャロジー窓からの冷気で小屋裏全体や屋根野地板も冷やされていると思われます。
ただこの時タルキは冷気が野地板に伝達される時、
緩衝材(断熱性能)となり「霜」の付着を防いでいます。
そのため小屋裏に覆われている「霜」付着の屋根面に、
濃く「霜」の付着の少ない箇所が模様として表れているのです。
又、小屋裏は部屋として使用されているため、内壁が設置しあり、
屋根中奥部に上下に大きく濃淡の横ラインが表れています。
⑤ A 邸 2007.12.27の妻部写真
下は2011.01.22の妻部写真の写真です。
切妻の前面が片流れとして半間増築されています。
ジャロジー窓とされていた箇所は妻壁となり、通常の引き違い窓が取り付けられています。
そして増築された箇所の屋根には「霜」が濃く付着しています。
と言うことはこの箇所の小屋裏にもやはり冷気が流れ込んでいるのではと思われます。
⑥ A 邸 2011.01.22の妻部写真
もう少し歩いてこの妻部を観察します。
あっやはり少し離れた箇所にジャロジー窓が付いています。
ここから冷気が入り込み小屋裏全体を冷たくし野地板をも冷やして、
屋根面への「霜」の霜着を鮮明にしているのです。
⑦ A 邸 2011.01.22の屋根写真
もう少し歩いて振り返ります。
こちら側は北面の屋根ですので、午前中太陽は当たりません。
ここから線路に向かっては下っていますので屋根面はそんなには見えません。
A 邸 2011.01.22の北面屋根
南面に比較して多くの「霜」が付着しているように見えます。
小屋裏と思われる箇所も多くの「霜」が付着しています。
南面に比較してタルキの位置は見え辛い様です。
通常の天井箇所の野地板には白く縦に線状に「霜」が付着しています。
これは野地板部は室内側からの熱で温められて「霜」の付着が少なく、
タルキ位置は室内側からの暖かい熱より天空からの放射冷却の影響が大きいことが分かります。
ケラバの出、軒の出も関係なく「霜」の付着が多いようです。
A 邸 2011.01.22の北面屋根
どうでしょうか。
前半の「着霜曲線」は霜層の成長および霜結晶の変化に影響があるようです。
着霜面の状態は表面となる冷却面表面の温度や表面を流れる空気の温度・湿度,空気の流速,庄力,冷却面形状・寸法や姿勢.(傾き)、冷却面表面の粗さや濡れ状等が影響していると言われています。
少しややこしくなってきましたが、屋根の「霜模様」に少し興味は沸きまでしょうか。
まだまだお付き合い願いたいと思います。
ありがとうございました。