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2022.10.15

住宅の外部環境と小屋裏・内部環境を考える その ㊽ 『 屋根の雪 ⑥ 』 

顧問の坪内です。
2022.08.27 のブロク で我が家の購入の経緯をお話ししました。
当時私は以前の会社で、リフォームを担当していましたので、
古い住宅 (昭和55年以前:1985) と2015年代の住宅性能に興味がありました。
即ちこの30年間で何がどの様に変わり、
私たちの生活に変化を与えたのか、自分の家で知りたかったのです。
そして、今まで知り得た知識を少しだけ注いで見たのです。
それを中古住宅で行うために、奈良に住むことに決め、
30年程経過した住宅を購入しリフォームしました。
建物は昭和49(1974年築)の在来木造住宅です。

以前にもお話しましたように、この物件にたどり着くまで
250
軒ほどの住宅を見ました。
住宅を探し歩いて、たまたまこの住宅の前で車を止めて、
この家が売りに出ないかなと休息した1週間後、
学園前の不動産屋さんから連絡があり、
「恐らく坪内さんの希望のお家が見つかった。」と連絡がありました。
即ち
1.
 奈良市、生駒市にある
2.
 日当たりの良い
3.
 在来木造
4.
 切妻住宅
5.
 南北に長い住宅

そして購入したのがこの住宅です。
この写真は北面から撮影していますので、撮影時屋根部分は太陽が当たりハレーションを起こしています。
周囲は植木が多く植えられています。
この住宅は該当区画で4棟ほどの建売住宅であったとか。
細部を調べると随分酷い施工箇所もありました。

         購入時の住宅


リフォーム後の外観は下記写真のようになりました。
2008.02.03
の朝の写真です。
この住宅の2007.12.28日から2008.08.13までの温湿度のデーターを実測しています。
ここで必要なデーターは
1.
 外気温度
2.
 外気相対湿度
3.
 屋根材の表面温度
4.
 小屋裏の温度
5.
 小屋裏の相対湿度
です。

次にこの実測値をグラフにしてみます。
雪に埋もれて見えませんが、玄関の上にはソーラー換気棟が設置されています。
細部の拘りの箇所を説明すると長くなりますので又の機会とします。

      2008.02.03日の雪の我が家


2007.02.02日の午後18時の外気温度は3.9℃で、
2007.02.03
日の午前4時に0.8℃まで下がり、それから1℃前後で安定します。
2027.02.02日の午後18時の外気相対湿度69.4%で、
2007.02.02
日の午前24時に91.3%まで上がり、それから91%℃前後で安定します。
2007.02.02日の午後18時の小屋裏温度は12.9℃で、
2007.02.03
日の午前7時に9.6℃まで下がり、それから8時に9.9℃と上がります。
2007.02.02日の午後18時の小屋裏相対湿度37.8%で、
2007.02.03
日の午前8時に48.3%まで徐々に上がっています。
2007.02.02
日の午後18時の屋根表面温度は3.6℃で、
2007.02.02
日の午後23時にー0.1℃まで下がり、それから8時までー0.1℃で安定しています。
という事はこの温度セナンサーは雪の中に埋もれていると言う事になります。
この日の外気温は1.7℃で以降4時に0.8℃になるまで1℃と安定しています。
同様に外気の相対湿度も91%と安定しています。
雪が深々と降り積もっています。


      2022.02.022022.02.03の自宅の気象データー


霜の観察の時には奈良気象台のデーターを参考にして霜の写真を説明していました。
奈良の気象台は我が家の東、9.8kmにあると以前話しました。
そして高低差は奈良気象台が何mか低い処にあります。
次に2008.02.022008.02.03の奈良気象台のデーターを調べて見ましょう・
下記が同日の気温、相対湿度、水蒸気圧、露点温度のテー゙ターです。
2027.02.02
日の午後18時の外気温度は3.6℃で、
2007.02.03
日の午前1時に0.7℃まで下がり、それから2時に1℃まで一旦上がり、
それから午前8時の0℃まで徐々に下がります。
2027.02.02
日の午後18時の外気相対湿度68%で、
2007.02.02
日の午後24時に94%まで上がり、それから95%で安定します。
2027.02.02日の午後18時の露点温度はー1.8℃で、
2007.02.02
日の午後21時に0.℃まで上がり、それから1時まで0℃で
午前2時に0.3℃まで上がり8時の-0.6℃まで下がります。
水蒸気圧は18時に5.4hPa20時に6hPa以降それ前後で安定しています。


      2022.02.022022.02. 3の奈良気象台のデーター


ここで重要なのは、我が家の外気温度・外気相対湿度と
奈良気象台(百葉箱)の外気温度と外気相対湿度とに差が無いのかと言うことです。
一つ一つのデーターを数字に直すと、なるほどなるほどと思うだけで頭には残りません。
そこで2つのデーターを一つのグラフにしてみると下記のようになります。
外気温度のデーターでは我が家が
2027.02.02日の午後18時の外気温度は3.9℃で、
2007.02.03
日の午前4時に0.8℃まで下がり、それから1℃前後で安定します。
一方、奈良気象台が
2027.02.02日の午後18時の外気温度は3.6℃で、
2007.02.03
日の午前1時に0.7℃まで下がり、それから2時に1℃まで一旦上がり、
それから8時の0℃まで徐々に下がります。
相対湿度のデーターでは我が家が
2027.02.02日の午後18時の外気相対湿度69.4%で、
2007.02.02
日の午前24時に91.3%まで上がり、それから91%℃前後で安定します。
そして奈良気象台が
2027.02.02日の午後18時の外気相対湿度68%で、
2007.02.02
日の午前24時に94%まで上がり、それから95%で安定します。
外気温度は我が家の方が18時は0.3℃程高く、
2
時に0.2℃、8時に1.2℃高くなっていますがほぼ同一線のグラフとなっています。
そして相対湿度も我が家の8時は1.4 %程高く、
午前8時には5.1%低くなっていますがほぼ同一線のグラフとなっています。
このようによく似たグラフになっていて安心しました。

      2008.02.022008.02.03の我が家と奈良気象台のデーター比


これがお隣との塀と、屋根表面温度センサーのある南面屋根です。
波型の和風瓦「ルーガ」にもキッチリと雪が積もっています。
塀の棟包は自作の平瓦と板金面戸取り合わせです。
おそらく、世界で一つだけの棟納まりですが 「平凡なるデザイン」 です。

      温湿度センサーのある屋根


お隣は茶色の陶器瓦屋根です。
2
階の落ち棟の壁際には雪はほとんどありません。
同様に2階の鉄板庇にも雪は全然ありません。
1
階の壁際部も同様です。

        お隣の陶器瓦屋根


風の影響も関係あるようです。
我が家の雪事情もう少しお付き合い願います。

どうもありがとうございました。