顧問の坪内です。
台風と異なり竜巻の動きは推測するのが難しい事が分って来ました。
今まで下記写真の右半分を観察しましたので、今回は左半分を見てみます。
⑥緑色楕円部ブルーシート屋根
➇グレー色楕円陶器瓦屋根
⑦黄色銅板屋根
となります。
⑥緑色楕円部ブルーシート屋根
の屋根被害は見えません。
家全体がブルーシートで覆われています。
➇グレー色楕円陶器瓦屋根
の屋根は屋根中央部(一般部)の半分以上が飛散しています。
⑦黄色銅板屋根
の軒先部は南北の箇所で飛散しているようです。
2009年毎日新聞の報道写真
それでは⑥緑色楕円部ブルーシート屋根 の屋根を見てみましょう。
屋根材は「青緑」と呼ばれる瓦です。
昭和30年代~40年代に流行った陶器瓦です。
2021.06.12住宅の外部環境と小屋裏・内部環境を考える その⑧ 『 屋根材の種類別経年変化 』
のブログに次のような文章を書いています。
さて、2013~2016年までの写真を見ると
①茅葺き屋根、陶器(青緑)瓦屋根の経年変化
・茅葺き屋根の表面に苔・地衣類が多く付着して屋根全体(茅)の腐朽が進んでいるように見られます。
・陶器(青緑)瓦屋根は何の変化もないように見られます。
・陶器(青緑)瓦屋根は1960~1975年くらいまで爆発的に売れた色の瓦です。
・よってこの建物は50年以上前に建てられたものと思われます。
・茅葺き屋根の建物は80~100年経っているのではないでしょうか。
よってこの建物も50年以上経過した建物と思われます。
棟を中心に大・小2枚のブルーシートで覆われています。
写真の下、東側に覆われている大のシートは
棟部を中心に南面全面と北面の半分を覆っています。
南面の端の固定法は分かりませんが、
北面はブルーシートの金リングに重りを紐で固定してぶら下げてあります。
そして瓦の何枚かが、ブルーシートの端に風で飛ばないように置いてあります。
写真の上、即ち西側に覆われている小のシートは
棟部を中心に南面と北面の半分ずつ覆っています。
固定用に置いてある瓦はおそらくこの屋根の青緑瓦です。
南北各々5枚ぐらいずつブルーシートの上に載せてあります。

2009年毎日新聞の被害報道写真①
次に南面から見た写真です。
どうやらブルーシートの端は樋の受金具に固定してあるようにも見えます。
又、ケラバ部や軒先部には被害が無いように見えます。

2009年毎日新聞の被害報道写真②
この写真も南側上から撮った写真です。
もう少し良く見ると、軒先の固定方法が気になります。
左半分は軒先部で固定され、
右半分の中央部は軒先から少し離れ、
右端は下に織り込んだように見えます。
屋根被害のある物件のシート掛けは
手元に有るもので素早く行う必要があります。
私も、2018年9月の台風18号の時には、
何軒か得意先の屋根上に養生しに行きました。
この箇所がどのような留め方をされているのか興味のあるところです。
周辺の東側、西側、南側の住宅は2階建てです。
そして、この住宅は平屋建てです。
ケラバ部と軒先部に被害が無いのは、
風当たりが無かったのか、何か関係があるのでしょうか。
このブルーシートの被せ方から屋根飛散の箇所を想像すると、
屋根被害は南北に位置する水平棟です。
さらに、東寄りの南北面の一般部に
被害があったのではないかと思われます。
東側のケラバ部は無傷のようです。
西側ケラバの棟付近にも被害があり、瓦の何枚かが
一般部に転がってきているようにも見えます。

2009年毎日新聞の被害報道写真③
次に、この建物の南側にある➇グレー色楕円陶器瓦屋根 の2階建て住宅です。
建物全体は「はかま腰屋根変形」の寄棟形状で北側の流れが少し長くなっています。
まず初めに、他の住宅と同じように東面から見た写真です。
左側に南面、手前に東面、右側に北面が写っています。
左側の南面の被害のある屋根面の瓦は半分以上が落下しているように見えます。
写真手前の東面の屋根材は1/3程度が落下しているように見えます。
さらに右側の北面の瓦は一般部の瓦がひっくり返ってぐじゃぐじゃになっています。
寄棟形状である4本の隅棟と1本の水平棟(大棟)はほぼ正常で無傷に近いように見えます。
南面の軒先2列は無傷のように見えます。
そして東面の軒先3列も無傷のように見えます。
同様に北面の軒先3列は無傷のように見えます。

2009年毎日新聞の被害報道写真④
次に少し南に寄った写真を見てみましょう。
上の写真と同様に東面の軒先から3段には被害は有りません。
一枚だけ上から瓦が落ちて来ているようです。
そして、南面瓦の8割が被害を受け、7割が飛散しているようです。
ひょっとして既に片付けられたかも知れないほど綺麗です。
この当時の瓦屋根施工は住宅金融公庫仕様で、
3段毎に釘で固定するように指導されていました。
良く見ると、南面の被害箇所では3段目の瓦が列で残っています。
しかも、西寄りの箇所は6列目、9列目と残っています。
釘で固定する事が有効である事が分かります。

2009年毎日新聞の被害報道写真⑤
そして、もう少し南に寄ります。
西側面にも被害があります。
瓦被害は寄棟部の棟近くの一般部です。
この位置から見ても棟の被害は無いようです。
棟包瓦も釘で固定する方法です。
この住宅の屋根施工では釘留めの棟では被害はなく、
一般部の3段毎の固定では被害があったことになります。
