2024.03.16
5. 屋根材の被害(779件)分析
屋根種類被害の比率と現場での採用比率が一致していれば、非常に興味ある数値ですが、
材料・施工法、職人の施工レベル、劣化の度合いなど不確かなものが多く実態は不明です。
①瓦の被害(356件46%)
ほとんどが木造住宅の被害のようです。
ほとんどが陶器瓦・いぶし瓦、セメント瓦の被害で、土葺き施工のものが多いようです。
ほとんどが経年物件のものが多いようです。
②化粧スレートの被害(184件24%)
ほとんどが木造住宅の被害のようです。
ほとんどが水平棟、隅棟部の金属板金の飛散被害が多いようです。
一般部の被害は、他箇所からの飛来物による破損のようです。
固定釘の打数不足(手抜き施工)による固定応力不足も多いと思われます。
③金属屋根材の被害(211件27%)
被害の多数が屋根から剥離して飛散しています。
飛散した材料がどのように使用されたていたのか分かり難いようです。
建物が木造か非木造か、住宅か非住宅などが特定できないようです。
屋根材の広範囲の飛散も多く、野地下地への固定が十分でなかったことが予想されます。
金属屋根メーカーはこれらの原因を明確に調査する必要があります。
④波スレートの被害(17件2%)
ほとんどが石綿含有の石綿波型スレートで、経年劣化部分と考えられます。
飛散した箇所での強風圧による破壊で、波型スレート板が部分的に1~3枚飛散しています。
他の屋根材と比較して連鎖して飛散していません。
さらに他からの飛来物によるものも考えられものもあります。
⑤アスファルト系シングルの被害(11件1%)
ほとんどが住宅の被害です。
報道写真にはありませんが中層マンションでの使用も多いようです。
ほとんど5~6枚が部分的に飛散しています。
広範囲に飛散しているものもある。
アスファルト系の屋根材は経年劣化による原因が多いようです。
20数年以上を経過した物件は表面の着色砂の付着性も弱まり、
基材の繊維質・紙質も弱まり、強風で破損して飛散しています。
中層ビルの動画映像で飛散している屋根材はアスファルト系のシングルか金属屋根が多いようです。
台風2018 21号時の屋根材種類と被害数棒グラフ
6. 再度これらを円グラフにしてみます。
①瓦の被害(356件46%)
②化粧スレートの被害(184件24%)
③金属屋根材の被害(211件27%)
④波スレートの被害(17件2%)
⑤アスファルト系シングルの被害(11件1%)
台風201821号時の屋根材種類と被害数円グラフ
屋根材の種類と市場シェア予想(2018年)
7. 私の予想した屋根材別のシェアーと今回の屋根材別被害を比較すると以下の様になります。
①瓦45%(厚物)粘土・陶器・セメント → 46%
②スレート30%(薄物)平板スレート・(一部立体スレート) → 24%
③金属15%(薄物)折版・瓦棒・立平・立体 → 27%
④その他10%(薄物)アスファルトシングル・波板スレート
→ 3%
その他の野地板被害の写真から飛散状況を考察すると金属屋根と考えられるものがあります。
それらは金属屋根と思われ被害件数を加算すればもう少し結果は変わる可能性もあります。
次回からは具体的に被害写真等を考察してみたいと思います。
ありがとうございます。