2025.06.07
(2025年4月9日インターネット掲載写真)
②瓦の水平棟被害
・水平棟部分の飛散落下の姿から、風の吹いた方向を推察します。
・手前の巴部は面戸部の土だけが残っています。
・次の被害箇所は熨斗瓦の半裁物が無くなって、
同じように面戸が残っています。
・次の箇所は熨斗瓦が半分残っています。
・さらに次の箇所は半分ズラシの熨斗瓦が残っています。
・そして次には丸瓦が残っています。
台風201821号屋根被害写真
(2025年4月9日インターネット掲載写真)
③金属屋根落下塊の被害
・瓦棒の築50年以上物件です。
・落下の塊と言うより、全面に捲れた金属屋根材が
電線に簸かかっているようです。
・屋根材は全面的に錆が発生しているようです。
・材料は嵌合されて一体化しています。
・という事は。飛散の原因は屋根材固定のビスか・釘が
野地板から抜けてしまっているのです。
・経年によりビスか釘に錆が発生し保持力が低下したか、
釘位置の野地板が結露で腐朽した事が考えられます。
・1955年に三晃金属工業が「A号瓦棒葺」を開発し、
『長尺屋根心木無し構法』の歴史が始まりました。
・三晃金属工業は1954年八幡製鐵、日本鐵板両者の資本参加を得ています。
製造と施工開発の接点が早くも70年前にはできています。
・少なくとも金属屋根に関する総合的(科学的)技術が成されていると思われます。
台風201821号屋根被害写真
(2025年4月9日インターネット掲載写真)
④化粧スレートの水平棟被害
・下記は化粧スレートの水平棟の棟包板金飛散写真です。
・商品は旧松下電工製「フルベスト16」を再塗装しています。
・化粧スレートの被害の多くは水平棟板金・隅棟板金の飛散です。
・棟包板金飛散の原因は固定釘の抜けか、固定用木材(笠木)の腐朽によるものです。
・固定釘問題(板金固定用、笠木固定用)
① 釘の材質(SUS304)
鉄釘はやがて錆びてきます。ステンレス304が良いでしょう。
② 釘の太さ(径2.7mm以下)
メーカーは笠木の厚みを18mmと規定しています、ところが15mmを採用する会社もあります。
③
釘の形状(リング型・スクリュウーリング型)
ストレート形状は直ぐに抜け易く、スクリュー形状は回転して抜け易い。スクリュー形状は腰が強い。
最良はリング形状、ただしリング形状は腰が弱く曲がり易い。よってスクリュウーリング型か。
④
笠木固定釘はSUS304ストレート・スクリュー釘を垂木固定する事を規定しています。
・固定用木材(笠木)
①笠木のサイズ(18×90)
メーカーは18×90のサイズを規定していますが、現場では厚み15~12mmや耳付き(端材)を使用
木材の厚みが少ないと取付時に材料が割れ固定不良となります。
②木材の雨水進入による腐朽
写真は雨水侵入による木材の腐朽にあります。
雨水の進入している両側から腐朽しています。
当該現場は約50年前の1/2.5勾配の切妻屋根と推測できます。
③木材の結露による腐朽
一方結露による腐朽は棟側から腐朽して来ます。
どうやらこの物件は雨水の進入・結露の二つの要因の複合的な腐朽と考えられます。
④近年はどちらも防腐木材を採用することで防いでいます。
⑤更に、メーカーは腐朽しない人工木材を使用するように啓蒙しています。
➅旧松下電工は「フルベスト16」を1971年から製造販売しています。
⑦化粧スレートのメインメーカー・クボタは「カラーベストコロニアル」を1966年から製造販売しています。
➇現在は両社で合併会社「ケイミュー」となっています。
⑨化粧スレートの製造販売メーカーは金属屋根関係と同様に屋根に関する
総合的(科学的)技術を有していると考えられます。
➉両社は販売当初から独自の「説明会・学校」を開催して正しい施工技術を普及しています。
施工会社の多くは瓦「全日本瓦工事業連盟」、金属屋根「全日本板金工業組合」所属会社です。
台風201821号屋根被害写真
(2025年4月9日インターネット掲載写真)
正しい知識に基づいた施工を如何にするかが重要な事だと分かります。
それにはやはり適正なコストと時間が必要で、施工品質が確定されると思われます。