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2025.09.23

建物の外部被害に関わる資料 その 73  『台風10 号 ⓶ 』

顧問の坪内です。
いつも池本工務店の事業にご支援頂いてありがとうございます。

 2024.0810号の接近・通過から夜明けた30
 長崎県 S 市では温プールの屋根が強ではがれて
 飛ばされきく破損しているのが確認されました。

   2024.08台風第10 号は非常に強い勢力のまま九州南部にかなり接近した後、
  強い勢力で28.08 時頃に鹿児島県薩摩川内市付近に上陸します。
  その後、台風は勢力を弱めながら長崎県絹笠山の北側の普賢岳近傍から
  少し北の雲仙岳辺りで
90度東に進路を変え、S 市の上を通って
  九州を横断して日向灘に抜け、15時に強い台風に変わります。
  ①枕崎(鹿児島県)では、最大瞬間風速51.5m/s の猛烈な風を観測します。
  ②雲仙岳では最大瞬間風速38m/s 以上を観測しています。
  丁度東に向きを変えた地点の東側に当該温水プールがあります。


  気象庁発表台風10号資料にS市等を追加


   2024.08.2829日の雲仙岳気象台の気象データーを調査すると
  281930分辺りから段々と瞬間最大風速が30m/sを超え始めます。
  そして282320分から断続的に風速30m/sを超え
  2350分に風速35m/sを超えます。
  暫らくの間、風速30m/s前後の期間が続きます。
  再び、29日午前4時に瞬間最大風速35m/sを超えます。
  そして、29日朝6時に瞬間最大風速が38m/sを超えるのです。
  730分頃再び瞬間最大風速が35m/sを超えて、
  1050分まで風速30m/s前後が続きます。
  その間の気象データーは雲仙岳気象台発表で下記のようになります。
  この表を詳しく確認すると
  最大風速、最大瞬間風速と風向等が分かります。


  雲仙気象台発表台風10号時気象資料より


   雲仙岳気象台の気象データーの風速を28日~29日の間、
  10分間毎の内容をグラフに示すと以下のようになります。
  最大瞬間風速を青色面グラフとします。
  最大風速をオレンジ色折れ線グラフとします。
  28日~29日間の風の動きが良くわかります。


  雲仙気象台発表台風10号資料をグラフ化


  前述の気象データーは
 ①黄緑色の枠で囲った時間帯の瞬間最大風速が30m/s以上です。
 ②黄色の枠で囲った時間帯の瞬間最大風速が35m/s以上です。
 ③オレンジ色の枠で囲った時間帯の瞬間最大風速が38m/sです。
  そして、風向は東北東と北東から吹いています。


  雲仙気象台発表台風10号気象資料より


  更に「長崎文化放送」の追加情報(緑字)として
 下記の様な写真と記事が掲載してあります。
 台風10号が上陸した長崎県 S 半島にある S 市弁天町の
 「 S 市立温水プール」では、
 金属板の屋根の一部が強風ではがれて吹き飛ばされ
 大きくねじ曲がり、駐車場に落下しました。
 はがれた屋根は電線にも一部かかっており危険な状態です。


    「長崎文化放送」の掲載写真


  先の写真の赤色四角部分を拡大します。
 少しボケてはいますが、固定ボルト部分が激しく錆びています。
 2本とも同じような状態です。
 他の箇所を確認しても同じような状態です。
 しかも破断しているのか、抜けているのか屋根材に付いています。
 鉄骨の下地の接合場所はどのようになっているのか。
 興味あるところの現象です。


   「長崎文化放送」の掲載写真の拡大


   S 市スポーツ課によりますと台風が接近した29日正午頃、
  付近住民から「大きな音がして外に出たら屋根がはがれていた」
  と連絡が入り、職員も現場を確認したということです。
  S 半島は29日午後に台風10号の中心が通過し、
  10時間以上にわたって
風速20メートル以上の暴風域に入っていました。
  市内のスポーツ施設は29日全て臨時休業しており、
  中に人はおらず怪我人もいなかったということです。


    「長崎文化放送」の掲載写真


   島原市では「島原市立温水プール」の約20メートルある
  トタン屋根が8枚ほど剥がれ
落ちました

  市では施工業者と打ち合わせを行い
  今後撤去作業工事の予定です。
 
  S 市立温水プールは昨年度のべ16千人が利用しており、
  市では施設を復旧するかも含め今後検討するとしています。


    「長崎文化放送」の掲載写真


  「長崎文化放送」の情報によりますと
  「約20メートルあるトタン屋根が8枚ほど剥がれ落ちました」とあります。
  下記グーグル衛星写真地図では S市は有明海西岸にあります。
  この地図では左(東側から)が直ぐ海で、
  体育館はほぼ海岸に接しています。
  左(西側まで) R形状で20メートルあることとなります。
  この地図から考えると固定ボルトは塩害が発生し易い場所と言えます。


        グーグル衛星写真


  更にグーグル衛星写真を拡大して見ると
  2025年の写真では屋根材は全て撤去されているようです。
  R型形状の小屋組鉄骨がむき出しになって残っている状態です。


        グーグル衛星写真


   海岸の近くの建物についての「塩害」被害は
  島国日本では重要な課題と言えます。
  一般的に鉄鋼メーカーは海岸線より200m以内は「塩害」を防止する策を講じています。
  おそらくこの建物も同様であったと思われます。
  もう少し観察してみましょう。

  ありがとうございます。