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2025.11.15

建物の外部被害に関わる資料 その 76  『竜巻⑰ 』

顧問の坪内です。
いつも池本工務店の事業にご支援頂いてありがとうございます。

以下の文章の内容に対して差し障りがあるかも知れませんので、名前はA氏の論文とします。『竜巻は英語ではトルネードといい、米国では毎年1300個ほど発生します。それに比べると日本での発生数は少ないように思われますが、1km2あたりの数にすると、米国の半分ぐらいの数になります。日本は竜巻の多い国なのです。日本の場合、竜巻の発生総数の約5分の1以上が台風に伴って発生します。すべての台風が竜巻を伴うわけではありませんが、台風の中には竜巻を伴うものが多くあります。竜巻の多くは台風の中心から数100kmも離れた東~北東側で多く発生します。』とありました。
又、別にB社の掲載文として『日本の竜巻の約1/3は直接・間接的に台風に関連して発生する.その地域性は竜巻全体に比べかなり偏っており,ほとんどが太平洋側に起こっている.日本海沿岸も竜巻が比較的多い地域であるが,台風関連のものはほとんどない.竜巻の非常に多い宮崎平野では,80%以上が台風性である.関東・東海地方の竜巻の約半分は台風に関連している.台風に伴う竜巻の季節変化は明瞭で,約3/4が8月と9月に発生する.なお,竜巻には,数年という比較的短い期間に特定の地域に集中的に発生する傾向が見られる.』とありました。
 何れも文章の掴みの数字で、約20%と約33%となります。数字は何を基準にするかで決まり、各々基準にされた資料があるものと思われます。2024.08台風10号に伴う竜巻は冒頭の表からは8個発生しています。又、今年2025.09台風15号の静岡の竜巻は風速75m/s(JEF3)で、日本で発生した竜巻で最強とされ、いまだ何個発生したか特定されていません。
下表は気象庁が1991.01~2025.08までに発生した「竜巻・ダウンバースト/ガストフロント」の発生確認時の気象条件等を分類したものです。
①暖気の移流 202個(0.134) ②寒気の移流 151個(0.130) ③台風 124個(0.107)
となっています。この表からは台風関係は約10%強の発生となっています。
以下の資料は気象庁のHPに載せられている資料で日々修正されています。
発生確認時の気象条件等 状況の解説
竜巻は、前線、寒気や暖気の移流等による大気の状態が不安定な場合に発生することが多く、全体の約60%を占めています。
次いで、低気圧や台
風・熱帯低気圧が要因として続きます。
また、
ダウンバースト/ガストフロントは、雷雨、寒気や暖気の移流等による大気の状態が不安定な場合に多くなる傾向です。(竜巻・ダウンバースト/ガストフロントの個別が左単位・棒グラフ、合計が右単位・面グラフです。)

『竜巻に関する資料』気象庁HP気象データー関係より


統計方法の解説(気象庁HPより)
「突風事例一覧」に収録している突風事例のうち、竜巻は現象区別が「竜巻」および「竜巻またはダウンバースト」である事例の気象条件ごとの発生確認数を集計しました。
ダウンバースト/ガストフロントに関しては、現象区別が「ダウンバースト」「ガストフロント」および「ダウンバースト/ガストフロント」を集計しています。ただし、水上で発生しその後上陸しなかった事例は除いています。また、一つの突風に対して複数の要素が該当する場合があるため、合計すると収録している突風事例の総数を超えます。なお、1990年以前は突風事例を確認できる資料が少ないなどの理由により、発生確認数を単純に比較することはできませんので、1991年以降のデータのみを用いています。

さて前述していました台風に伴う竜巻の発生率に付いてですが、国立研究開発法人 防災科学技術研究所
下瀬健一氏の「竜巻の発生メカニズムと事例」に
「1991 年から2015 年の間に日本で発生した竜巻の発生要因別確認件数を示している.暖気や寒気の移流など前線に付随した現象が原因で発生することが多く,全体の約60 %を占める.また,台風が原因で発生する竜巻も多く,全体の約15%を占める.」とあります。
氏の添付されている円グラフを表に作成てみると下図表となります。(白黒円グラフが元図)
更にそれらを百分率で表す円グラフに表すと下図のようになります。
竜巻の発生要因が台風に関わる数値は約11%となります。
段々と10%に近づく数値となります。何故なんでしょうか。
(竜巻・ダウンバースト/ガストフロントの個別が左単位・棒グラフ、合計が右単位・面グラフです。)

『竜巻に関する資料』気象庁HP気象データー関係より


月別の発生確認数 状況の解説(気象庁HPより)
下のグラフは、1991年から2025年までに確認した突風815件について、月別に集計した結果です。
前線や台
風の影響および大気の状態が不安定となりやすいことなどにより、竜巻の発生確認数は7月から11月にかけて多くなります。
また、
ダウンバースト/ガストフロントは、7月から8月に多くなる傾向です。
(竜巻・ダウンバースト/ガストフロントの個別が左単位・棒グラフ、合計が右単位・面グラフです。)

『竜巻に関する資料』気象庁HP気象データー関係より


統計方法の解説(気象庁HPより)
「突風事例一覧」に収録している突風事例のうち、竜巻は現象区別が「竜巻」および「竜巻またはダウンバースト」である事例の月ごとの発生確認数を集計しました。
ダウンバースト/ガストフロントに関しては、現象区別が「ダウンバースト」「ガストフロント」および「ダウンバーストまたはガストフロント」を集計しています。ただし、水上で発生しその後上陸しなかった事例は除いています。なお、1990年以前は突風事例を確認できる資料が少ないなどの理由により、発生確認数を単純に比較することはできませんので、1991年以降のデータのみを用いています。

年別の発生確認数 状況の解説(気象庁HPより)
2007~2024年を平均した1年当たりの竜巻発生確認数は、海上竜巻を含めた竜巻全体では約51件、海上竜巻を除けば約20件となっています。
※1年当たりの
竜巻発生確認数を引用する場合は、次のような形式で引用してください。
 「 約20件(2007~2024年、海上竜巻を除く)」 または「 約51件(2007~2024年、海上竜巻を含む)」また、必要に応じて次の文言を入れてください。
「最新の数値は、気象庁チョウホームペー
 https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/tornado/stats/annually.html)を参照してください。」
なお、ダウンバースト/ガストフロントに関しては、2007
~2024年を平均した1年当たりの発生確認数は、約10件となっています。(竜巻・
ダウンバースト/ガストフロントの個別が左単位・棒グラフ、合計が右単位・面グラフです。)

『竜巻に関する資料』気象庁HP気象データー関係より


統計方法の解説(気象庁HPより)
「突風事例一覧」に収録している突風事例のうち、竜巻は現象区別が「竜巻」および「竜巻またはウンバースト」」である事例の年ごとの発生確認数を集計しました。ダウンバースト/ガストフロントに関しては、現象区別が「ウンバースト」」「ストフロント」」およびダウンバーストマまたはストフロント」」を集計しています。ただし、水上で発生しその後上陸しなかった事例は、被害をもたらさないことがほとんどですので除いています。同様に、月別発生確認数、都道府県別発生確認数、発生確認時の気象条件等、時刻別発生確認数についても、水上で発生しその後上陸しなかった事例を除いて集計を行い、年別発生確認数と整合を図っています。ご利用に当たっての注意1991年と2007年に統計方法の変更が行われています(詳細は、下記「統計方法変更の経過と発生確認数への影響」をご覧ください)。このため、年ごとの発生確認数のご利用に当たり、次のようなことはできませんのでご注意ください。
2007
年以降の発
生確認数を、1991~2006年の16年間の発生確認数の平均と比較し、「多い」「少ない」と評価すること。
1961
年から本年までの発
生確認数を比較し、「増えている」「減っている」と評価すること。
過去30年の発
生確認数から平年値等を算出すること。
統計方法変更の経過と発生確認数への影響
気象庁では1991年と2007年に竜巻等突風の調査体制を強化しており、これに伴って統計方法も各期間で異なっています。

参考図(海上竜巻を含めた発生確認数の経過)拡大図
年代による竜巻等突風の発生確認数の違い
1961~1990年

 気象庁が竜巻等突風として公表していたものに、災害報告、調査・研究報告、新聞などの資料からあらためて収集した事例のうち一定規模以上のものから、気象庁が竜巻等突風と判定したものを加えて集計しています。1978年に米国で存在が知られるようになったダウンバーストによる被害も竜巻によるものとして含まれている可能性があります。被害のない水上で発生しその後上陸しなかった事例は収集対象になっていません。
1991
~2006年
 災害報告、調査・研究報告、新聞などの資料からあらためて収集した全ての事例から、気象庁が竜巻等突 風と判定したものを集計しています。1991年以降、竜巻とダウンバーストは区別して収集されています。被害のない水上で発生しその後上陸しなかった事例も収集されていますが、気象庁で確認できた一部の目撃情報に基づいています。
2007
年以降
報道や
目撃情報も含めた広範な情報源から竜巻等突風の発生事例を積極的に収集するなど調査体制を強化し、より詳細な現地調査とそれに基づく分析を行ったものを集計しています。(詳細は「竜巻等の突風調査の概要」をご覧ください。)この結果気象台による積極的な現地調査の実施により、多くの突風災害事例で竜巻が原因と特定できるようになりました。
携帯端末やSNSなどの情報通信技術の普及と、気象台による報道及び
目撃情報の収集強化により、水上で発生しその後上陸しなかった事例の発生確認数が格段に増えました。
評定の精度が向上しました。
 このため、2007年以降、竜巻等突風の発生確認数が調査体制の強化前に比べて増えており、発生数が増えたかのように見えますが、2006年以前と2007年以降の発生確認数を単純に比較することはできないため、竜巻等突風が増えたとは言えません。


時刻別の発
生確認数 状況の解説(気象庁HPより)
下のグラフは、1991年~2025年に発生が確認された突風815件のうち、発生時刻が判明している801件について、発生した時刻別の件数を集計した結果です。竜巻の発生は夜間よりも昼間に多く確認されており、11時から18時の間にピークが見られます。また、ダウンバーストやガストフロントは、13時から19時の間にピークが見られます。(竜巻・
ダウンバースト/ガストフロントの個別が左単位・棒グラフ、合計が右単位・面グラフです。)

『竜巻に関する資料』気象庁HP気象データー関係より


統計方法の解説(気象庁HPより)
「突風事例一覧」に収録している突風事例のうち、竜巻は現象区別が「竜巻」および「竜巻またはダウンバースト」である事例の時刻ごとの発生確認数を集計しました。ダウンバースト/ガストフロントに関しては、現象区別が「ダウンバースト」「ガストフロント」および「ダウンバーストまたはガストフロント」を集計しています。ただし、水上で発生しその後上陸しなかった事例、発生時刻の誤差範囲が60分以上の事例は除外しています。なお、1990年以前は突風事例を確認できる資料が少ないなどの理由により、発生確認数を単純に比較することはできませんので、1991年以降のデータのみを用いています。

これまで台風に付いては発生と進路確認だけで良いと思っていた考え方から、
『台風が発生して雨の多いところは竜巻が発生する確率が高くなる』
ので気を付けるようにとの啓蒙に結び付く事が分かりました。

ありがとうございます。