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2026.08.01

番外編 出石永楽館『全国こども落語大会』 白熱・感動観戦③

顧問の坪内です。
いつも池本工務店の事業にご支援いただきありがとうございます。
昨夜は「豊岡グリーンホテルモーリス」に宿泊すると、多くの出演者が宿泊していました。
『咲磨』君たちはその夜もお友達と楽しい時間を過ごしたようです。
さて、朝風呂を頂いて朝食を取り、再び出石へ戻ることになります。
心なしか寂しい思いですが、昨日の子供たちの落語があまりにも楽しかったので、
今日も張り切って聞き入ろうと思っています。
永楽館に着くと案の定ごった返しています。


     出石永楽館室内の提灯


風情のある入口で靴入れ用のビニール袋を頂いて玄関より上がると
多くの古い看板や昨年来流行った映画「国宝」のポスター類が掛かっています。
押されるように客席に入ると既に真ん中の良い席は埋まっています。
それでも何とか前へ前へと進んでいくと一番前となります。
前の中央席は既に誰かが占領しています。
結局我々は一番前の右側席の一番右に割り込む事となります。
今まで、この様な位置での芝居見物は初めてなので面白そうです。
「永楽館」の見取り図からだと赤い矢印箇所です。


   「出石永楽館のパンフレット」より


ずっと昔、出張の折に無人の「永楽館」を見学したことはあります。
このように多くの人々が入り、ホンマモンの観客の賑わいのあるのは初めてです。
舞台には毛氈も敷いてあり、既に高座も出来上がっています。
出石永楽館「全国こども落語大会」の大弾幕もあります。


    出石永楽館室内前方の舞台


永楽館は近畿地最古の芝居屋と呼ばれています。
化財でありながら現役の芝居屋を長く続けています。
1901
年に開館以来、「使える
化財」として昭和時代から
但馬(出石)地方の文化発信拠点として発展しました。
映画やテレビなど競合する娯楽が登場したことで1964年に
度閉館しました。
丁度東京オリンピックの年で私は中学3年生でした。
そう言えば、田舎のお祖母ちゃん家の隣も芝居小屋兼映画館でした。
ちょっと二階席に上がって見るとこのような様子です。


  出石永楽館2階後方より室内を望む


「家庭電化でくらしを楽しく」今崎電気店
②「紙
具と書籍」坂本屋
③「具の店」ねずみや
「御婚礼調度品」垣家具店
⑤「化粧品と」マルミヤ
⑥「服地雑貨呉服」志保屋呉服店

「用品雑貨紳士既製服」ふくだ
「品質を誇る」
井製
「動力脱穀機クボタオートエンジン」奥村農機具店
寫眞館
「水道工事全般」古ポンプ
「ホモゲ牛乳」の出牧場
と書いてあります。後で調べたところ
白抜きの太字のお店は現在でも営業されているとか、
立派ですね。嬉しいですね。
我々の前では、豊岡市長が神戸新聞(サンテレビ?)のインタビューを受けておられます。


  永楽館2階側面にある古い広告看板


この出石永楽館は定員360席の芝居小屋なので、
役者との距離が近く、都会の大劇場とは異なる臨場感が味えるのです。
そのような雰囲気を出す為にも「国宝」歌舞伎の迫力
一体感が味わえたのでしょうね。

永い間閉館となって保存されていたのが功を奏したのですね。
旧出町が豊岡市に合併され、新豊岡市となったことを機に、
2008
年に芝居
屋として復活を遂げたらしいのです。
嬉しい事です。




  豊岡市長さんがインタビューを受けています


そして、今回私の2番押しの「こども落語」は
前回のブログでもお話ししましたが、
島根・松江の活塾亭姉妹のお姉ちゃん「あーと」ちゃんの「動物園」です。

妹さんの「青二才」ちゃんは『不思議な花屋』で、
今までの大会最年少で話題をさらいました。
(
残念ながら私は見ていませんけど)
「動物園」のあらすじは
どうしょうもなく情けない男のアルバイトの話です。
このお話は「こども落語にピッタリ」の内容となっています。

このぐうたら男は朝が弱く、力仕事が苦手です。
その上口下手なため、仕事勤めが続かないのです。
この男と叔父さんのやりとりがまた面白いのです。
噺家のこどもがぐうたら男の表情を真似るのも中々です。
ある日、叔父さんが男にぴったりの仕事を世話することになります。
ぐうたら男の出勤は午前
10時でよくて、手ぶらで出掛けていきます。
何もおしゃべりしなくてもよく、ランチが付いて昼寝がOKで日当
1万円です。

    撮影禁止前の発表会風景です


さてぐうたら男のやって来たところ、そこはなんと移動動物園です。
園長さんは、目玉展示の動物である虎が死んでしまったため、
残った毛皮をかぶって虎になりすますようにと虎の皮を渡します。
ここで「
あーと」ちゃんが毛皮を頭から被る仕草や
少し窮屈な毛皮を着る仕草が可愛くて良いのです。
特に特にお腹から胸にジッパーを上げる格好が最高です。
(
大人の噺家さんの上手な仕草に比較して、ギコチナサの残る子供の仕草)

早速毛皮をかぶった男は虎の檻に入れられます。
ぐうたら男は園長さんに虎の歩き方を教わります。
前足の方向とは逆に頭を向けると虎らしく見えるといいます。
園長さんはぐうたら男の前でやってみせます。
ここでまた
あーと」ちゃんの仕草が、
頭を右にやり、手を左にやります。

頭を左にやり、手を右にやるとまた良いのです。


(永楽館内の演技中の撮影が禁止なので

お見送り時の「あーと」ちゃんの写真です)


開園時間になります。
男は忙しすぎてランチを頂くのも忘れています。
多くのお客さんが虎の檻の前にやって来ます。
ランチを食べ忘れ空腹だった男は、子供客の持っているパンを欲しがります。
「パッパンをくれ」とつぶやいてしまいます。
パンを投げ込んで貰ってもぬいぐるみが邪魔をして上手く食べられません。
仕方なく手でつかんで食べて、子供に不審がられます。
男はお腹も空いて、タバコも吸えず、途方にくれしょんぼりしています。

そんな時、「皆様今から虎とライオンの猛獣ショーを行います」と場内アナウンスがあります。
男は事前に何の説明も聞いていませんので、慌てふためきます。
虎の檻の中に百獣の王ライオンが放たれます。
一応、森の王者の虎役の男はパニックに陥ります。
ライオンはうなり声を上げながら男の耳元に近づいて、
「心配すな、わしも
1万円で雇われたんじゃ。」
と可愛く終わります。

子供たちの落語には、大人とは違った純粋さがあります。
心を洗われるひと時を過ごすことが出来ました。

ありがとうございます。